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『雨を告げる漂流団地』石田監督と『ぼくらのよあけ』黒川監督の“団地”特別対談インタビューが公開!2022/10/18
『雨を告げる漂流団地』の石田祐康監督と、同じく“団地”をテーマにした映画『ぼくらのよあけ』の黒川智之監督との特別対談が公開されました✨
――このたび『ぼくらのよあけ』『雨を告げる漂流団地』と、団地をテーマにしたアニメ映画が近い時期に公開されることになったわけですが、これまでお互いの作品を意識されていたということはあったのでしょうか?
黒川:作品としてもこっちは後発なので、むしろ石田さんはいかがでしたか?
石田::世に出たのはこちらが先ですが、(『ぼくらのよあけ』には原作があるため)むしろ作品としてはこちらの方が後発でしょうね。とにかく、こんなこともあるんだな…と本当に驚きでした。
ちょうど自分がプロダクション工程に入る少し前だった気がしますが、『ぼくらのよあけ』の原作の存在は知っていて読んだこともありました。なんでしたらそれ以前にも『ぼくらのよあけ』だけでなく、団地を舞台とする映画なんかはいろいろと観ていましたが、まさかこの漫画が同じタイミングで映画となって公開される、というのはもうまったくの驚きで。だけど作り手というのは、刺激あってのものだと思うので。 改めて身を引き締めながら、自分たちがやれることをやろうとしただけですね。
――でも結果としてこういう形で、お互いにエールを送り合う形になったのは、とても素敵なことだなと思った次第ですが。
石田:それならばよかったです。こちらの映画を何なりと良き様 に使ってください(笑)。
――改めて黒川監督はいかがですか?
黒川:そうですね。『ぼくらのよあけ』は原作漫画あってという形だったので。『雨を告げる漂流団地』を個人的に知ったのはNetflixさんの発表会だったと思います、最初はそれほど近い時期に公開されるとは思わなかったですね。意識をしたところで、人づてにシナリオが手に入れられるわけでもないですし、特に裏取り調査ができるわけでもない。
本当に情報としては一般の視聴者の方と同じぐらいの、予告とか、そういったメディアを通しての情報しかなかったので。そもそも意識しようにもできないというか。そういうこともあるんだなというくらいで。意識したかと言われれば、良くも悪くも意識はしなかったというか。面白いこともあるもんだなと思ったぐらいでしたね。
石田:それがすごくいいと思います。何目線だという話ですが、そんなに意識しても、ですよね。
――実際に完成した作品は?
黒川:僕は配信で拝見させていただきました。
石田:(恐縮した様子で)ああ、そうですか、ありがとうございます。
黒川:『ぼくらのよあけ』は、原作もアニメも、阿佐ヶ谷住宅という実在した団地がモデルなので、ほぼほぼそのまま再現しています。ただ僕も、監督をやるにあたって団地についていろいろと調べたんですけど、団地とひとくくりに言ってもやはりその場所によって、その団地によって特色があって。同じ団地って二つとないじゃないですか。本当にその場所によって建物の形も違っていますし、配置も当然違う。配置が違うということは当然そこで見える景色や団地の表情も全く違ってきますよね。
だから同じ団地をテーマにしても、アプローチが違うとここまで描き方が違うのかと。我々の方はどちらかというとSFというか、宇宙人やAIといった側の話で。『雨を告げる漂流団地』の方はどちらかというと、妖怪というか、妖精というか、そういう付喪神(つくもがみ)的な、日本古来のファンタジーというか、オカルトというか。そういう何か同じファンタジー路線だけど、団地ひとつでこんなに方向性の違うエンターテイメントができるんだなというのは、拝見させていただいてすごく新鮮で、面白かったです。この日本の団地文化というものが海外の人から見るとどう受け止められるんだろうというのは、なかなか興味があるところ。むしろ比べてもらって、評論というか、分析していただくと面白いかなと思います。
石田:その視点はすごくよくわかります。僕もほぼ同じ視点で『ぼくらのよあけ』を観させていただいたので。同じ団地といってもそのアプローチの仕方が違っていて、僕らはファンタジーですよね。そのファンタジーというのも、ある程度、日本に古くからある概念というか、恐らく日本人には馴染みのある感覚だろうというところで作ったものですが。ただ自分はどっちも好きです。前に作っていた『ペンギンハイウェイ』という作品があったんですけど、あれはもう完全にSFの方向で作っていたものですね。人間が今、科学的に分かっている領域を概ね下敷きにしながら、そこからどれだけ跳躍できるのか、というところで描いたものでした。
そういった考え方、作品への取り組み方というのはすごく好きなので。ですから『ぼくらのよあけ』を観たときにやっぱりすごくシンパシーを感じましたし、それが映画になってさらに跳躍されたっていう感覚もあって、そこはすごく 楽しませていただきました。
ファンタジー+団地、SF+団地っていうところの科学反応がそれぞれの作品でどういう風に起こるのかというところと同時に、
黒川監督がおっしゃられた団地文化が海外の方にどこまで伝わるものなのか、シンパシーを感じられるものなのかというのも気になります。ただ、過去のソ連なんかで団地がよく作られていたという話は聞きますし、フランスなんかにもありますよね。だからそういった国ではどういう捉え方をしてくれるんだろう、と。でもやはり日本人としては、団地はもう否定しようのない原風景になっているので。そこが「ぼくらのよあけ 」では かなり跳躍するSFの舞台になるでしょうし、「雨を告げる漂流団地」では かなり跳躍するファンタジーの舞台になる。 あるひとつの棟を舞台に、 方舟 のような感覚で作品に取り込むという点。そこは『ぼくらのよあけ』でも感じましたね。やはりそういう視点になるんだなと。
――団地自体が生き物じゃないですけど、それこそ方 舟みたいなものですね。
石田:そういうものになるんだっていうのはすごくシンパシーを感じました。 ほとんど同時期に公開となったので余計に。
――やはり日本人ってそういうの好きなんですかね。宇宙戦艦ヤマトとか、銀河鉄道999じゃないですけど。
黒川:まさに今、石田監督がおっしゃられていましたけど、まさしくどっちも団地が船ですよね。団地というものが出てくるというのは、要は戦後なわけで。戦前・戦中ってのは一軒家が多かった。だから団地って今ではノスタルジーのアイコンみたいになってますけど、当時としては最先端、水洗トイレが付いてますとか、ダストシュートがありますとか、風呂・トイレ別とか。しかも団地によっては商店街が近くにありますとか。団地の中に周回バスがありますとか、派出所がありますとかっていう。当時としてはあれってスマートシティなわけじゃないですか。
石田:そうですよね。まさに。
黒川:完全に独立した、そこだけの空間で生活ができますよっていう。そういうようなコンパクトなスマートシティの発想で。当時としては最先端のもので、そこにやっぱりいろんな人の思いであったりとか、生活だったりとか、そこに歴史が乗っかってくると。しかもそこがレイヤーとして縦に連なってるっていうので、それまで全然戦中にはなかったはず。しかも、赤の他人が自分の頭上数メートルに住んでいるみたいな。そのレイヤー構造って結構面白いというか。
なんかねそれが団地の棟の中でごった煮状態になってて。下のフロアでも子供がキャッキャ遊んでいて。上のフロアでは夫婦げんかしてるみたいな、なんかそういう世界なわけじゃないですか。本当に縮図というか。そういうのは日本人はなんでしょうね。やっぱりある種村社会が縦になったというか。
――長屋の横の構図でなく、縦の構図であると。
黒川:そこは日本人にはすごく馴染みやすい住居デザインだったんじゃないか。さっき石田さんがおっしゃったように、どちらかというと共産圏的なイメージが僕もあって。わりと画一的な、システマチックというか。全部同じっていう、そういうイメージもあるんですけど。日本人は割とそういうのを受け入れやすい土壌みたいなのがあったのかなというのはありますよね。
――石田監督もやはり団地を題材にされたということで、そういう団地への思いのようなものがあるんじゃないですか?
石田:そうですね。僕自身は過去に団地には住んだことがなかったんです。むしろ横、平屋の古い日本家屋に住んでいたので、縦の文化にあこがれがあったんです。基本的にはみんな間取りが一緒で、ある意味画一的で、そこでいろんな人たちの生活が繰り広げられている。
それだけで感じられる文化の違いというのが子供心にすごくあったんですよね。友達の家に遊びに行くと、そこでまずカルチャーショックを受けたんです。うちは平屋で二階なんかないのに、その子の家はマンションでまず見た目からデカい。縦に。そこから階段なりエレベーターなりで上がっていくだけでもワクワクするし、廊下をザーッと走っていくのもワクワクしたんです。そのときは純粋な 子供心にちょっとジャングルジム的な感覚っていうか。ジャングルジムって上にも横にも立体的にいけるっていうところにワクワクできるじゃないですか。実際ああいうところでは、すごく迷惑ですけど鬼ごっことかもしてましたし。そういう憧れが潜在的にはあったんですよね。
東京に来てからはいろんな場所に引っ越しして転々としていたわけですが、その中でも団地という存在には非常に興味がありました。集合住宅としての象徴で元祖だな、と思えて。そんな意識の元、この『雨を告げる漂流団地』という企画のネタを思いついたんです。やはりこんな企画を考えたということもありつつ元からの興味も手伝って、いっそのこと団地に住んでみよう!と。それで今はちょうど3年目です。それが果たしてこの映画にどこまでの作用があったかはまだ咀嚼しきれてないですが、少なくとも気持ちが入りましたし、思いきって住んでみて良かったですね。
ただ確かに団地には、独特の縦のつながりみたいなのはあって。 ああいうタイプの縦社会って面白いですよね。または別の視点で見ると、横だったらある程度、各部屋の前を誰もが普通に通るところ、縦って心理的になかなか行きづらい気がして。その当時の時代なりの方法で ある程度プライバシーを守っていたのかな、とか。そういうこともとりとめもなく感じながら作品を作っていました。
『ぼくらのよあけ』の映画を観て 、階段を上り下りしてとか、主人公が階段をワーッとジャンプしてというのも、 もし自分が子供時代に住んでたらやるよなぁと。 上っていった先に屋上につながる蓋があって。そこを上がっていくところのカットなんかも主観視点で描かれていて、やっぱこれだなと。縦の最後のゴール地点へ入る瞬間をちゃんと描く。 そこが大事で、ちゃんとワクワクする感じで作ってくれてるなあと思いましたね。
黒川:縦の構造物というところでいくと、『ぼくらのよあけ』で意識したのは、地表に立ってるときと、屋上に立っているときの、10歳の子供にとっての世界観の違いというか。地上に立ってるときは当然、日常の視点になっていくんですけど。屋上っていうのは非日常的な、本当にそれこそ『雨を告げる漂流団地』でも屋上というのがすごく象徴的に使われてましたけど。あそこって秘密基地じゃないですか。入っちゃいけないところはやっぱり子供は入りたがるし。
『雨を告げる漂流団地』だと屋上にテントが置いていたりしたじゃないですか。自分の好きなようにカスタマイズして自分のエリアにしたがる子供の冒険心みたいなところ。やはり屋上に上がるっていうのはちょっとした臨死体験じゃないけど、なんかそれちょっと現世と隠世が、あのちっちゃい穴を通して繋がってるという。
石田:ああ、なるほど。
黒川:やっぱり屋上というものが非日常的な視点になるわけじゃないすか。さっきの石田監督のお話でも、平屋に立ってると、言うて自分の身長の視点なんだけど、それが2階、3階に上がっていくと、ベランダから見る風景だったりがもう自分が全く見たことのない視点になる。それが非日常だし、そういうものが子ども心にワクワクするというか。見たことない世界という。それが屋上になるとなおさら、バーッと視界が広がって。いろんなものが全部目の視界の下に見えてくる。あの感覚は僕らが意識したところでしたね。『雨を告げる漂流団地』もそこは大事に表現されていたので、やっぱりそうだよなと。
石田:それはすごい分かりますね。そして上に上がったら大概誰かが落ちるっていう(笑)。これは 描かざるを得ないだろうなという思いで 描いていましたね 。まさに穴というのは概念的に異界に通じると思うんです。屋上に上がってしまったら死と隣り合わせになるという感覚 。だけど 本当はよい子は屋上に上がっちゃ駄目なんですよ。上がっちゃ駄目ですし、こういうことを描くからには ……
黒川:リスクをちゃんと描かないと。
石田:そう。リスクを描かないといけない。だからあんな目に会わせてる。変な話、ああいう住宅を管理してる側の団体や会社とは 、こういうこと(屋上の危険さ)を描いている時点でコラボなどしちゃいけないんだろうなと(笑)。 ちょっとごめんなさいと思いつつ…。だけど リスクというのもそうですし、そこにおける感覚を骨の髄までちゃんと描こうとすると、落ちる描写を描くこと はやっぱり避けられなかった気がします。
――こんなに団地を愛してる作品なのにコラボが難しいってのもまた皮肉な話ですよね。
石田:いやまあ、それがしたいわけではないですから(笑)。基本は映画のことのみ考えてましたが、脇ではそういうところにごめんなさい、と思いつつ描いてました。
――これはやはり今の時代だからなのか、両作品とも、工事で閉鎖された団地が舞台で。まさに異空間みたいな感じになっていたわけですが。『ぼくらのよあけ』だと未来の万博のポスターが、割とサブリミナル的に結構出てきてて。なんか団地ってやっぱ高度成長の象徴ですよね。70年の大阪万博のイメージがなんとなくあるので、ノスタルジーと近未来の融合という感じがしたんですが。そういう意識はあったんですか?
黒川:そこは原作から引っ張ってきたところもあって、それこそまさに主人公・悠真の帽子にはコスモ星丸っていう、つくば万博のキャラクターがついていて。これは原作からそうなんで。そっから宇宙が好きとかってなってくると、いろいろそういうものに通っているんだろうなと思いつつ。2049年という時代設定にしたので、そうするともう1回ぐらい万博をやっているんじゃないかな、みたいなところで。だから当然、つくば万博の頃は悠真はいないので。悠真がおそらく行ったであろう万博のポスターが貼ってあるとか、そういうところから悠真の部屋のデザインを膨らましたところはありますね。
――石田監督が書かれた『雨を告げる漂流団地』に寄せたコメントで、失われつつあるものをもう1回見つめ直してもいいんじゃないかみたいな、ということをおっしゃっていましたが。
石田:そうですね。ある意味、対照的なところがあるのかもしれないですね。未来を志向するというよりは、過去を見るような視点は確かにあったかもしれない。だから作中の設定自体は紛れもなく現在で、それこそ2000年代以降、団地ができてから半世紀以上たって、有名だったいくつかの団地が取り壊され始めて以降の話ですね。まだ今もある程度それは続いてると思うんです。自分が住んでる団地なんかは年代がまた若干後ろ だったものですから、 取り壊しは まぬがれていたんですけど。 ただ『雨を告げる漂流団地』で 舞台にしたのは、東京の「ひばりが丘団地」っていう、わりと初期の頃にできた団地だったんですよね。 照井啓太さんという、今回団地を監修していただいた非常に団地に詳しい方がいらっしゃるんですけど、その方にいろいろ聞いていった中で、ひばりヶ丘 団地をモデルにしてみようと思いまして。
ひばりが丘団地 を題材にしたのも、すでに取り壊されてるからというところも理由にあって。10年程前に取り壊しというか建て替えがあって。 そこであった歴史とか、そこで生まれた文化とか、そこで暮らしてた人たちがどうなったか。 この作品で 団地を描こうとする時には、どちらかというと 過去のことをどういう風に受け取って、それこそ子どもたちがどう感じていたのか、というところが自然とメインにはなっていきましたね。
強いていえば、取り壊された団地のすぐそばに 新しい高層棟が何個も建っていて、またここで新しい団地、新しい街が生まれているんだよというようなことは、 自分が提示できる未来という意味で背景として描いています。それも現実のひばりが丘団地であった光景ですが。 ただ壊すだけじゃなく、スクラップアンドビルドじゃないですけど、また 新しい街ができていくんだなっていう。
『ぼくらのよあけ』でも舞台にされていた阿佐ヶ谷住宅。あそこも取り壊しが、ひばりが丘団地と変わらないくらいですか?黒川:そうですね。2010年代半ばとかだったと。
石田:いや、僕めちゃくちゃ見たかったんですよね。ひばりが丘団地も 、阿佐ヶ谷住宅も。自分の映画のスタッフの子が2010年代の初期の頃に阿佐ヶ谷のスタジオを起点に働いてたことがあって、そのスタジオのすぐ近くに阿佐ヶ谷住宅があって。 何か仕事に疲れたときは、 緑がいっぱいあるので 行ってくつろいでたっていうような話をよく聞いていたんですよ。写真も見せてもらったりしたことがあって。この素敵さはちょっと他にはないなと。有名な建築家の方(前川國男)が設計されたテラスハウスとかもあって。 気持ちいい住棟配置で建てられているあの空間を すごく 見たかったし、映画を見るとちゃんとあの通りに配置されていて。画面の奥にあのテラスハウスがちゃんと描かれていて、ますます見 たかったな…と思って。それが素晴らしいです。
ただこちらの作品が違うのは、舞台が2049年なことですよね。それだけ時間がたっても まだ団地が現役というか、もしかしたらこれから順次取り壊されていくのかもみたいなところは確かにあったものの、そこを何か未来のツールだったり、 子供たちが、未来を志向する形で一つのモチーフとして使っている光景はすごいなと。『雨を告げる漂流団地』 とはそういう部分での違い、共通性とも言えるかもしれないけど 、志向 の仕方が違うなというのが見ていて面白かったですね。
――そういうディテールというのは、団地団の佐藤さんが脚本をやっているということも大きいのでは。
黒川:そうですね。佐藤さんは元々団地で幼少期を過ごされてたっていう話もありますし、佐藤さんづてに、こちらもこちらでまた団地に詳しい方をいろいろご紹介いただいて。いろいろな写真とか、いろいろな資料を提供していただきました。それこそ阿佐ヶ谷住宅に通って、その解体を記録として写真に収めていた方とかもいらっしゃいましたし。そういう写真を後からいっぱいご提供いただいたんですけど、これをどう使おうかと。それは業界あるあるなんですけど、写真資料っていっぱい集めるんですけど、それを使おうとすると、この写真はどこからどう見たアングルなのか分からないということがあるじゃないですか。
石田:すごく わかります(笑)。
黒川:いっぱいあるのはいいんだけど、使い勝手が悪いみたいな。わりと業界あるあるなんですけど、それをちゃんと整理しなきゃねっていうので、ゼロジーの制作さんに協力してもらって。僕もあまり詳しくないんで、システムのことは全然わかってないんですけど、阿佐ヶ谷住宅のなんちゃってGoogleマップを作ったんですよ。ピンを打って、こっからこう撮ったアングルがこの写真ですっていうのを作ってもらって、それで写真を管理してもらって。だいぶ分かりやすくなりました。
石田:すごい!
黒川:それこそ取材に行こうにも、阿佐ヶ谷住宅はもうないので。本当に今、写真を持ってらっしゃる方の資料だけが頼りだった。
石田:それはすごい。
黒川:こっからこう撮ったらこの写真の半分が見えますみたいな、全部整理して作っていって。
石田:『雨を告げる漂流団地』でも 似たようなことをやったんですけど、そのやり方を 知ってたら同じ方法をとってたなあ。Googleマップ に写真を紐付けてみたいなやり方ということですよね。それいいですね。
黒川:僕も全然ね、どうやって作ったのか分からないんですけど、エクセルか何かなんかでやってくれました。実は幼少期に阿佐ヶ谷住宅に住んでた方がいて。取り壊されるというのを知って、愛着があるから週に1回ぐらい通ってずっと取り壊される様子を撮っていた方がいて。その方に、すいません、この写真はどこからどう見た写真ですかねと聞いて。これはここですねということをデジタルの地図上に全部落とし込んで。
石田:すごい。僕は 基本は手描きでそれをやっていたんで、もしかしたら他人には共有しづらい形だったかも。Googleマップだったか、Googleアースだったかな?そこで 2010年前後の取り壊し間際のマップが開けるんですよ。それ を上空からキャプチャーして、 監修の照井さんが、当時撮ってまわってた写真を全部見比べていく。多分この写真はここだな、みたいな 作業を、脳内でなんとなく空間を作ってカメラを配置して番号を振って、手作業で写真を貼っていって見取り図にする。大雑把でしたがそれを 美術 の方々 に渡してやってましたね。
黒川:そう。監督1人わかっててもしょうがないんですよね(笑)。こっちはわかったつもりで話を進めちゃってても、あれ伝わってるかな? となることもありますからね。
石田: デジタルツールでパッと開いて出せる状態にしておくのは、共有性がすごく高いので、それを知ってれば…。 Googleストリートビューは使われましたか?
黒川:それもね、使いはしましたけど、やっぱりもうギリギリだから、2010年ぐらい。一番最初のデータで、まだその工事前の様子を見ることができるんですけど、それがやっぱ入れるところは外側くらいで。当時の中の様子まではそんなに詳細には。今ほど出せないので、なかなかかゆいところに手が届かない
石田:使う上で 罠としてあったのが、 建て替えたら 場所の名前自体は変わってるじゃないですか。ひばりが丘団地の場合だったら、 ひばりが丘パークヒルズと。 昔の設計者が考えてた住棟配置みたいなもの がまるっきり変わっちゃうもんですから、 過去にあった団地内の小道がなくなってるっていうのも多々あったんですよね。
「雨を告げる漂流団地」 でいうところの船として扱った112号棟を、ひばりが丘団地のマップのここ に配置しよう 、ここが一番いろんな景色とか、この子たちの生活の上では一番いいだろうと思ってまず決めたんですけど。でも Googleストリートビューで さかのぼって最大2012年 まで遡って大体の場所は見れたものの、肝心のマップで決めた場所 には入れなかったんですよ!
そこでやっかいですけど面白かったのが、 現在軸のストリートビューとGoogleマップの地図上では、 今なくなってる道に 見えないバリアみたいなものがあるわけです 。その道の先 にはもう矢印がないので入れない んですけど、 道の反対側のある一定の地点まで来ると、なぜか入れるという(笑)。 バグなのかよく分からないですけど、ゲームの隠し抜け道のような場所があって。ギュッとクリックす ると なんとか入れるんです。
そこで今まで諦めていた景色を ようやく見ることができてホッと一息…すぐにキャプチャしました 。そうやってギリギリ粘って描けた部分もあったんですよ。 でも団地って阿佐ヶ谷住宅にせよ、ひばりが丘にせよ、ちょうどGoogleストリートビューが撮り始めた年代ぐらいに取り壊しになったというのもあるかもしれないですね。黒川:団地好きな方は本当にいっぱいいらっしゃるので。
――住んでた人も多いですからね。
石田:阿佐ヶ谷住宅も本当に写真で見るだけでも素敵な場所だなと。さぞ気に入って撮っておられた方が 他にもいたんでしょうね。
――写真集とかも出てるくらいですからね。
石田:出てますね。 監修の照井さんという方も、やはり阿佐ヶ谷住宅の写真を撮ってて。自分のホームページとかで、やたら写真を載せていたんで。いやぁうらやましい(笑)。
――でもそれこそ団地団さんのTwitterで、雨を告げる漂流団地を見て、リサーチがすごいと。だからもう、これ以降の団地映画は大変なんじゃないのみたいなツイートを見つけたんですが。
石田:いやぁ、いろんな形でできますよ。実際に作られてますし。
――それこそ団地団の佐藤さんも刺激を受けてということで、これからの作品が楽しみですね。
黒川:それこそ団地が舞台で、しかも取り壊しが始まって、という。こんなにもかぶるのかというのはありますけど。
石田:本当に世間様の反応もちゃんとありましたね。そんなことがあるのかと驚いている人も。でもハリウッド映画でも 、『ディープインパクト』と『アルマゲドン』とかありましたからね。
黒川:そうですよね。隕石衝突物がかぶったりとか。まあこの業界は往々にしてあるある的な。
石田: 子供心に僕も謎でした。あれが公開されたとき、まだ僕は小学校4、5年生とかそのぐらいでしたけど、どういうこと?という思いがありましたよね。
――でも結局そこでそういう映画が盛り上がるから決して悪いことじゃないですよね。
黒川:団地もね、さっきの取り壊しっていうのも、やっぱり当時から今にかけて、耐震強度の問題とかいろいろとね。そのまま使えないっていう問題もあったりとか、高齢化の問題、階段も3階、4階だと上れないよとかっていう、そういう現実的な問題でどうしても建て替えなきゃっていう風になってますよね。でも一部のところではリノベーションで中を新しく綺麗にして、若い層に、割と3人ぐらいの家族だったら結構住みやすかったりすると思うんで。そういうまたリノベーション、綺麗にしてリフォームして再利用っていうのは聞くので。
石田: まさに自分が今住んでる団地が、それができてたから選んだところもあったんですよ。 照井さんに聞いたところ 50年代の終わり頃から60年代の初期の頃にできた 団地と、 1960年代の終わりの方にできた自分が住んでる神代団地のような団地とでは 、 基準にちょっとした違いがあるということで。ひばりが丘団地はそこが叶わずで取り壊しになったけど、神代団地は耐震的にもリノベすればまだいけるじゃんみたいな感じで。
団地って鉄筋コンクリートの塊で、そのキューブ状の箱が段積みで、ギチギチになっているから、意外に耐震強度は強いらしくて。だから中をちゃんとリノベして、外壁もちゃんと塗り替えれば、意外にいけちゃうよということで。 かなりリーズナブルですし、 うちの団地はいろんなおしゃれなカフェを誘致したりとか、そういうので住民の半分以上は若い世代に変わっちゃったらしくて。そのあたり も照井さんがいろいろと魅力的に発信していたものですから。なんかいいなと思って。
黒川:そうですよね。僕は独身なんであれですけど、本当にちっちゃい子供がいる若い家族であれば、周りにいっぱい同世代の家族もいるし、割と敷地も広々としてるし、公園もあるし。まあ商店街はね、残ってるところと残ってないところいろいろありますけど、残ってるところだったら結構そこで、ちょっとしたお買い物だったら、日々のご飯を作ることならまかなえるし、と考えると、その機能性っていうのはすごく見直されているんじゃないかと思うんですよ。公園の存在ってなかなか、僕の住んでる近くにも団地がまだありまして。その前とかを通っているとやっぱり、休みの日とか晴れてると、子供がキャッキャと遊んでる声が聞こえるのって素敵だなって思います。なかなか今、公園も街中で探さないとなかったりしますし。
――あったとしても結構ね、近所の人からボール遊びをしないでとか、いろいろありますからね。
石田:ところによっては あるらしいですね。そもそも子供の声が駄目、みたいな。ちょっと不寛容な社会というのか、 もったいないですよね。団地の公園はある程度、そういうものだと思ってもらいたいですね。
黒川:遊具だって子供が使う前提ですからね。
石田:確かにそうですね。うちの団地の中に幼稚園と小学校があるんですけど、つい2日前ぐらいは幼稚園で運動会をやってて。もうどんちゃんどんちゃんやっていたんですけど、でもみんなもうそういうもんだと思ってますっていう感じで。関係なくやってましたし、今日も 小学校でやっぱり多分運動会で どんちゃんやってて。
黒川:この時期はね(笑)。
石田:だけどここの団地住民の人たちはもう、そういうものだと思っているので。バランスなのかもしれないですけど、街にある程度の寛容さは 欲しいなと思ってしまいますよね。それでも自分の場合、昼まで寝たい!というときは耳栓で大体解決してます。運動会はさすがにですが(笑)日常の子供たちの声はそれで全然ですね。
――団地があると、盆踊りとかラジオ体操とか、そういうのはいっぱいありますからね。では、お互いに聞いてみたいことがありましたら、ぜひ。
石田:そうですね…。でも素直に気になるのは、監督業について。監督といえばコンテであったり、もしくはもっと広くとって演出家として何が一番大変に思うのかっていうのを聞きたいです。 それの続け方ともいうか。
黒川:燃え尽き症候群ですか?
石田: (笑)。毎回そこそこにはあるんですが…今回は余計に あって。燃え尽き症候群というんですかね。 だから続けるってすごいことだな、大変だなと思って。
黒川:でも僕は本当に久々の監督作品で。10年以上、監督をやってなくて。その間にいろんな作品を演出して。携わらせていただいてて、この仕事をやってて面白いのは毎回違う、当然ながら作品が変わるわけじゃないですか。
石田:そうですね。
黒川:1回1回ピリオドを打って次っていう。そこの一期一会というか、作品の向き合い方が変わったりとか。今回はこうやって団地をテーマにした作品をやらせていただいて、この業界に入ってなければ、団地についてこんなに勉強することもないだろうなと。なんかそういう仕込みをやってる時期が意外と面白かったりして。
時代劇アニメに関わったときなどは、僕はもともと歴史が本当に駄目で。人の名前を覚えられなかったんですよ。誰が誰だって。みんな名字が一緒だし、みたいな。ただそれも仕事でやるとなると、いろいろと勉強して。この人とこの人はこちらの側で、なるほどねというような。なんかこの年になっていろいろと勉強する刺激みたいなところが楽しいですね。それと作品が完成する達成感じゃないですかね。
石田:そこは やっぱり楽しいところですよね 。
黒川:必ず終わりが来るというか。良くも悪くも終わらせなきゃいけないというか。作り手としてはいつまでもやってたいけど、ちゃんとお客さんのいろんな評価を受けるというところですかね。
石田:はい。
黒川:何か作品についてのお話かと思ってたんですが(笑)。逆に石田監督って、劇場のアニメ作品ばかりじゃないですか。1クール中12本とか、テレビシリーズに対して興味とかってあるんですか? もうちょっと長いスパンで物語を語ってみたいとか。
石田:確かにありますね。 思いつき症候群みたいなものですが(笑)。思いついたら すぐにやろうとい うわけではなくて。 何かしらの作品を次に作る機会が あるならば、いろんな選択肢がある中で、長いスパンの物語を作る 可能性はあり得るのかな、と。 自分自身もいろんなアニメを見てきましたし、12話で完結するようなシリーズ物も好きでした。だからそれの良さっていうのはすごく分かりますし、そこでこそ得られる視点っていうのもきっとあると思うので。
劇場作品もそうですけど、短編作品も しばらくやってた時期もあったので。それと 12話、1クールの作品って重点を置くところが 全然違うと思うんですけども。 短編においては なるべく全部 自分のコントロール下で、どれだけ濃ゆく、力強く、作れるかみたいなところで。何か話を作るっていうより は、 アニメーションそのものを楽しむ、みたいな視点でやっぱりやってた気がします 。それが 12話で1個の物語をやるとなれば、やっぱ少し 俯瞰して、 全部 自分で手を出せるものではないので 、 いろんな人たちと協力して、 力を合わせながら作っていく。
大げさに言うと一つの思想みたいなものかもしれないですけど、何か一つ筋を通して、ちゃんと道を示して、各話演出に振り分けて、スタッフに何を描いてもらうか、動いてもらうかみたいな。それは今の自分からすると、すごく勉強にはなるんだろうなと。
黒川:『雨を告げる漂流団地』みたいな話をテレビシリーズでね。
――できますよね。
黒川:観たいですよね。あれだけ魅力的なキャラクターがいるわけですから、それぞれひとりひとりのエピソードを丁寧にやろうとすれば、テレビシリーズも。全然、石田監督の視野の広さって、やっぱり劇場でギュッと凝縮された中でももちろんそうなんですけど、もう少しゆったりとした、ドラマを語る作品も、いちファンとして観たいというか。
石田: ありがとうございます…。
黒川:もちろんテレビシリーズにはテレビシリーズの苦労ってまた別のものが。マラソンみたいな長距離走みたいなあれがあると思うんですけど。やっぱりファンは絶対、『雨を告げる漂流団地』に限らず、もうちょっと長い、石田ワールドに浸っていたいという気持ちって、多分ファンならあるんじゃないかなと思うんですよね。
石田:それはもったいないお言葉でございます(笑)。ちょっと考えてみます。
――では最後に、自分の作品を紹介していただきつつ、このインタビューを読んでくださる方へ、メッセージを。
石田:こういう場で自分の作品の紹介と言われると難しいですね…。こちらの場合は現時点でもう世に出ていて、 自分の中でもやっぱり振り返っているタイミングになってます。公開されて ひと月近く経っているので。それで振り返ると、 こうすれば良かったのかな、逆にここはこれで良かったのかな、とそれぞれの視点があって。 『雨を告げる漂流団地』はかなり正直に作った映画です。辛いことも含めて感じていたことの描き方が正直そのままなので、そこから来る反省点はやっぱりあるんですよね…。
でも、一度 こうやって正直に今自分が できる限りのこと、思う限りのことをあんまり控えずに形にしたというのは、少なくとも今後の 一つの指標にはなるような予感はありますし、おぼつかないところも含めてこの正直さをそのうち好きに思えるようになる気もします。 団地という舞台のパワーをお借りしつつ作った作品ですが、 子供たちの姿を通してそういった正直な部分もこの映画で見てもらったらいいんじゃないかなと 思います 。 団地というところですごくご縁のある『ぼくらのよあけ』という映画、 団地という船に乗るファンタジーとSFというそれぞれのところで跳躍するこの2作品。ぜひ皆さんに一緒に観ていただけたら、同じ団地の友だちとしてうれしいです 。黒川:ありがとうございます。『ぼくらのよあけ』は公開がこれから。むしろこちら側としては『雨を告げる漂流団地』の波に便乗してるような形になっているんですけど
石田:それは全然いいんです(笑)。
黒川:でもなんか本当にそういう不思議なご縁というか、不思議な流れで、むしろ最初に言ったように、妖怪的なファンタジー、日本古来の感じと、SFというところの、なんか団地を軸にした全くジャンルの違うアニメーションっていうのもまた面白いと思うので。むしろ見比べていただいきたいかなっていうか。団地をモチーフにこういうアプローチがあるのかっていうのは不思議なもので。やっぱり団地といえば家族、団地といえば子供っていうところで。
石田:そこもそうですね(笑)共通してますね。
黒川:全く同じでありつつ、こうもまた違うドラマができるのかっていうのは面白いと思うので。雨を告げる漂流団地を見ていただいた方にはもちろん『ぼくらのよあけ』を観ていただきたいですし、あっちがどうだ、こっちがどうだというような感想も全然ウェルカムかなと思います。今日はありがとうございます。
石田:こちらこそありがとうございます。
「雨を告げる漂流団地」Netflix全世界独占配信中&大ヒット上映中!
「ぼくらのよあけ」10月21日(金)全国公開!映画に込められた監督の“団地”への熱い想いも注目の本作品、ぜひご覧ください!
「雨を告げる漂流団地」公式HP:https://www.hyoryu-danchi.com/
「雨を告げる漂流団地」公式Twitter:@Hyoryu_Danchi「ぼくらのよあけ」公式HP:bokuranoyoake.com
「ぼくらのよあけ」公式Twitter:@bokura_no_yoake©コロリド・ツインエンジンパートナーズ
©今井哲也・講談社/2022「ぼくらのよあけ」製作委員会 -
挿入歌『夏枯れ』Special Movie 公開!!2022/09/15
ずっと真夜中でいいのに。が歌う挿入歌『夏枯れ』のSpecial Movieが公開!
ずとまよのMVでお馴染みのオリジナルキャラクター“ニラちゃん”が、とあるカメラを通して『雨を告げる漂流団地』の世界を垣間見る、先日解禁された主題歌MVとはまた異なる雰囲気の映像となっています!
是非ご覧ください!
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劇場にて販売予定のパンフレット書影を公開!!2022/09/15
映画『雨を告げる漂流団地』公開に先駆けて、パンフレット表紙を公開!
スケッチブック風にあしらった、とても可愛らしいデザインとなっています。
パンフレットにはメインキャストや石田監督をはじめとしたクリエイター陣の特別インタビューに加え、数多くの本編カットを収録!
9月16日(金)より上映劇場にて販売予定ですので、是非お買い求めください!!
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本編映像一部公開!~ずっと真夜中でいいのに。挿入歌「夏枯れ」編~2022/09/13
ずっと真夜中でいいのに。が本作のために書きおろした挿入歌「夏枯れ」を使用した本編映像をYouTubeにて公開開始!
ノスタルジックなずとまよさんの楽曲とともに繰り広げられる子どもたちの”漂流生活”をお楽しみください。
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『ペンギン・ハイウェイ』石田監督舞台挨拶付き特別上映会レポート!2022/09/11
『ペンギン・ハイウェイ』を作ったからこそ、
「次はこういうものを描いてみたい」という思いが湧いてきた――新作『雨を告げる漂流団地』の公開を記念して、石田祐康監督の初長編作品『ペンギン・ハイウェイ』(2018)特別上映会が開催されました。
上映後には石田監督の舞台挨拶が行われ、『ペンギン・ハイウェイ』制作当時のお話を中心に、秘話をたっぷりお伺いしました。その様子を一部レポートでお届けします!
―新作の公開間近となった今、4年前の『ペンギン・ハイウェイ』を振り返ってみていかがですか?
石田監督:『ペンギン・ハイウェイ』は僕にとっては既にすごく懐かしい作品なんですけど、また同時にすごく大事な作品でもあります。4年前ですよね。2018年の確か8月17日公開だったのを覚えています。あの時もあの時でいっぱいいっぱいだったことを思い出します。長編デビュー作で、色々なことが初めてで。今回の『雨を告げる漂流団地』は航祐と夏芽という小学生の2人がいて、その子たちにとにかく気持ちを乗せて描いたんですけど……『ペンギン・ハイウェイ』でも主人公のアオヤマ君、そしてお姉さんというすごく素敵な2人にありったけの気持ちを込めて描きました。その時にあった細かい出来事とか技術的なことは4年経つとぼんやりしてきてはいるんですが、それでもとにかく「この2人にならついていきたいな」「この2人をずっと見ていたいな」っていう、その印象はいまだに残っています。
―『ペンギン・ハイウェイ』公開からの4年間、新作に向けてどのような準備をされていましたか?
石田監督:『ペンギン・ハイウェイ』を作り終わった後、しばらくはアオヤマ君とお姉さんが頭から離れなくて。空白の4年間のうち半年間かもしくはそれ以上はまだ『ペンギン・ハイウェイ』に意識があったんです。次の企画のことはとても考えられなくて。「まだこの2人のことを見ていたい」という、名残惜しいところがありました。ただ、2019年の頭ぐらいにそろそろ次の作品を考えようか、ということになって。観念して次の作品を考え始めました。そこからそんなに間をおかずに「団地が海を漂流している」っていう状況を思いつきまして。
『ペンギン・ハイウェイ』は“小学4年生の男の子”と“年上の大人の女性”、その2人の関係値を描いたので、次の作品ではちょっと違うものを見てみたかったんです。それでも“男女2人の物語”というのは変えたくないと思った時に、同級生が良いなと。前回は小学4年生だったので、今回はいわゆる思春期に差し掛かるぐらいの小学6年生の子を描いてみたいと思いました。『ペンギン・ハイウェイ』を作ったからこそ、「次はこういうものを描いてみたい」という思いが湧いてきましたね。皆さんご存知の通り、アオヤマ君はヘンテコな少年なのですが、原作を読んだときから、そのヘンテコさにすごく惹かれていました。思い立ったら純粋にまっすぐそれを突き詰めて考える潔さや精神性、かっこよさを描きながら感じていて。アオヤマ君がそういう少年だったからこそ、次はもう少し等身大の、小学生なりの不器用さ、遠回りの仕方、ちょっと素直になれない姿を描いてみたいと思った。その思いもやっぱり『ペンギン・ハイウェイ』を経たからこそのものです。
あとは、アオヤマ君とお姉さんに惹かれたのは当然のことながら、同時にその周辺の子どもたちにも惹かれまして。「この子たちかなんかかわいいな」って思いながら原作から拾いつつ、ときに「すみません」って言いつつちょっと自分なりに脚色したりして(笑)。「なんかいいな」って思う気持ちで、ありのままに描いてました。
例えばウチダ君。ちょっと気弱でオドオドしてるんですけど、アオヤマ君とのバランスとか立ち位置の塩梅によってクセになるような。それで声優さんが釘宮さんというのが決定打になって、さらにかわいくなって。
そしてハマモトさん。ハマモトさんにはアオヤマ君やお姉さんさんとは違った意味で、描きながら刺激されましたね。小学生らしからぬ頭脳とちょっとしたヘンテコさを持つアオヤマ君。普通だったら恥ずかしがっちゃうような、遠回りしちゃうようなところもストレートも言いに行っちゃうような子ですよね。一方でハマモトさんは、頭脳としてはアオヤマ君に負けず劣らずなんですけど、子どもなりに、そもそも人間としてまっとうに感じるであろう“照れ”とか“恥の感情”、もしくは“恋心”に対する等身大な感じ方やリアクションがあって。アオヤマ君とハマモトさんの共通するところとちょっと違うところっていうのは、2人が一緒にいるからこそ見えてくる面白さだなと感じてました。それはいろんなキャラクターがいるからこそ描けることだと。
なので、主人公2人が大事なのは当然なんですけど、次の作品ではその周辺のキャラクター込みで、ある種一つの群像劇としてその子たちの関わり合いの中で作られていく物語を、自分なりに体験してみたいっていう気持ちがありました。
―ペンギンでこだわった部分がおそらく新作にも引き継がれているのでは、と思うのですが、そういった部分はありますか?
石田監督:明らかに自分のターニングポイントは『ペンギン・ハイウェイ』です。長編初監督作品だったがゆえに、それまでやっていた短編作品とは自分の中でモードを変えて、長編に合った形で作らないといけないっていう思いのもと、各要素バランスをいろいろ考えて作っていて。作画や美術の長編に敵う密度感や空間の捉え方とか。新作でもご一緒させていただいてる阿部海太郎さんと音楽についていろいろ話し合ったり……。細かいところで言うと、16:9のアスペクト比。横長の画面で空間を表現できて、人物の対話を描けて良いな、とか。そして物語。2時間の尺の中での物語の見せ方や配分の仕方が初めてのことで、いろいろと大変ではありましたけど、そのときなりにやれることをやった。それが新作でも確実に土台になったっていうことを今思い返しても感じるので、『ペンギン・ハイウェイ』という作品にすごく感謝しています。
―最後に会場の皆さまにご挨拶をお願いします
公開から4年経った作品のイベントに来てくださる方っていうのは、きっと何かしらの思いがあって足を運んでいただいているんだと思います。本当に感謝の意を伝えたいです。『雨を告げる漂流団地』を作りながら改めて感じたんですが、やっぱり見てくださる方が存在しないと作品は作れないものだ、ということ。それは怖い部分でもあったんすけど、「だからこそ自分が生かされてる」っていうのをすごく感じながら作っていたので……改めて翻ってみると、今会場におられる方々、本当にありがとうございます。石田祐康監督の最新作、映画『雨を告げる漂流団地』は9月16日(金)よりNetflixにて全世界独占配信&日本全国ロードショー。是非ご覧ください!
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『雨を告げる漂流団地』本編映像一部解禁!!2022/09/11
YouTubeにて『雨を告げる漂流団地』の本編映像を一部公開中✨
大パニックに陥り逃げ回る航祐たちと、無表情で「待って」と追いかけ続けるのっぽ。
石田監督らしさの詰まった、のびのびと躍動感溢れるキャラクターたちの動きが印象的なシーンを一足先にお楽しみください!
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主題歌「消えてしまいそうです」MV&公開直前ビジュアル 公開!!2022/09/8
ずっと真夜中でいいのに。が本作のために特別に書き下ろした主題歌「消えてしまいそうです」のMVが公開されました。
漂流団地の本編映像を全編使用のコラボMVは必見です!!
さらに、9月16日(金)の配信&公開に先駆けて『雨を告げる漂流団地』の公開直前ビジュアルも解禁!キャラクターデザイン永江彰浩が手掛けた空と海の美しさが印象的なビジュアルとなっています。
こちらも是非ご覧ください!!
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『ペンギン・ハイウェイ』&『泣きたい私は猫をかぶる』2週連続地上波初放送決定!!2022/09/2
映画『雨を告げる漂流団地』の公開を記念して、スタジオコロリド制作映画『ペンギン・ハイウェイ』(2018)、『泣きたい私は猫をかぶる』(2020)の2作品の2週連続地上波初放送が決定しました!!
さらに『泣きたい私は猫をかぶる』番組内では『雨を告げる漂流団地』の紹介特別コーナーを放送予定。
作品のみどころ紹介や石田祐康監督コメントのほか、特別に本編の冒頭映像が公開予定です!!
また、ナレーションは『泣きたい私は猫をかぶる』で日之出賢人を演じた花江夏樹さんが務めます✨
是非お楽しみに!!
◆放送情報
『ペンギン・ハイウェイ』 9月11日(日) 19:00~ TOKYO MX 放送
『泣きたい私は猫をかぶる』 9月18日(日) 22:00~ テレビ東京系列 放送 -
9/16 公開記念舞台挨拶@ユナイテッド・シネマ豊洲にて、村瀬歩さん、花澤香菜さんの追加登壇が決定!!2022/09/1
9月16日(金)に実施される公開記念舞台挨拶@ユナイテッド・シネマ豊洲にて、のっぽ役の村瀬歩さんと安藤珠理役の花澤香菜さんの追加登壇が決定しました!!
こちらは9月5日(月)12:00よりチケット一般発売が開始となります。チケットは先着順となりますので、お早めにお買い求めください!!
<イベント詳細>9月16日(金) @ユナイテッド・シネマ豊洲
■上映回
18:00の回、上映後舞台挨拶(上映18:00~ / 舞台挨拶20:10~)
■出演者
田村睦心、瀬戸麻沙美、村瀬歩、小林由美子、花澤香菜、石田祐康監督
<チケット情報>料金:2,100円~
チケット一般発売 9/5(月) 12:00~
※限定数の先着販売につき、無くなり次第終了。
※枚数制限:お1人様4枚まで
<全イベント詳細>
9月16日(金)*2会場実施■会場&舞台挨拶時間
①グランドシネマサンシャイン 池袋 (18:00の回、上映前舞台挨拶)
② ユナイテッド・シネマ豊洲 (18:00の回、上映後舞台挨拶)
■出演者
田村睦心、瀬戸麻沙美、村瀬歩※、小林由美子、花澤香菜、石田祐康監督
※村瀬歩はユナイテッドシネマ・豊洲のみの登壇となります。
9月18日(日)*4会場実施■会場&舞台挨拶時間
①イオンシネマみなとみらい (11:00の回、上映前舞台挨拶)
②イオンシネマ新百合ヶ丘 (13:45の回、上映前舞台挨拶)
③ イオンシネマ板橋 (16:50の回、上映前舞台挨拶)
④イオンシネマ越谷レイクタウン (17:25の回、上映後舞台挨拶)
■出演者
田村睦心、瀬戸麻沙美、石田祐康監督
<チケット情報>
料金:2,100円~
チケット一般発売 9/5(月) 12:00~
※限定数の先着販売につき、無くなり次第終了。
※枚数制限:お1人様4枚まで -
劇場来場者特典公開&劇場限定版Blu-ray発売決定!2022/08/31
「雨を告げる漂流団地」劇場来場者特典と劇場限定版Blu-rayについての情報を一挙解禁!!
詳細は下記をご確認ください!!
●来場者特典
■9月16日(金)~9月22日(木)1週目:「雨を告げる漂流団地」チェキ風フォト(全14種)ランダム配布
■9月23日(金)~9月29日(木)
2週目:「雨を告げる漂流団地」フィルムしおり第一弾(全3種)ランダム配布
■9月30日(金)~10月6日(木)
3週目:「雨を告げる漂流団地」フィルムしおり第二弾(全3種)ランダム配布
注意事項
※おひとり様一回のご鑑賞につき、来場者プレゼントを1つ、先着順でのお渡しとなります。
※ランダムでの配布となります。絵柄は選べません。
※数に限りがございます。無くなり次第終了となります。
※チケット購入特典ではございません、ご入場を伴わない配布はお断りさせていただきます。
※来場者特典は、切り替わりの前日24:00を過ぎた上映でも営業が終了するまでは切り替わりません。ご了承ください。
※来場者プレゼントの有無にかかわらず、上映期間は劇場により異なります。予めご了承くださいませ。
※上映期間は劇場HPなどでご確認ください。
●劇場限定版Blu-ray【数量限定発売】貴重な制作資料集や、石田監督ドキュメンタリーを全編視聴できるシリアルコード等、劇場限定版でしか入手できない特典を付属した豪華仕様で発売。
発売日:公開劇場にて9月16日(金)より公開同時発売
価格:11,000円(税抜10,000円) 品番:VPXP-72017
ディスク1枚組(本編119分+特典映像)/カラー/16:9スコープサイズ(2.20:1)/1080P High-Definition/1)日本語 リニアPCM 2.0ch ステレオ 2)日本語 DTS-HD Master Audio 5.1chサラウンド/片面2層
【劇場限定版特典】
・ビジュアルコンセプトブック
・石田祐康監督ドキュメンタリー完全版視聴シリアルコード
(NeSTREAM LIVE対応※視聴期限:2023/9/15まで)
【封入特典/仕様】
・特製スリーブケース仕様
・スペシャルブックレット
・夏の思い出フォトカード
【特典映像】
・PV集/劇場幕間映像
発売・販売元:バップ
※特典・仕様は変更になる場合がございますのでご了承ください。
※エンドロールは通常仕様での収録となります。
※公開劇場のみでの販売となります。
※本作品を公開劇場にてご鑑賞いただいた方がご購入いただけます。
※数量限定・売り切れ次第販売終了となります。
※劇場にて発券する座席指定券、もしくは入場後の半券が必要となります。
※座席指定券1枚の提示につき、「1会計1枚まで」の購入制限を設けさせて頂きます。なお座席指定券の提示は1会計につき1枚までとなります。
※鑑賞券の劇場と異なる劇場でのご購入は出来ません。
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「雨を告げる漂流団地」×いきなり!ステーキ タイアップキャンペーン開催のお知らせ2022/08/26
「雨を告げる漂流団地」といきなり!ステーキのタイアップキャンペーン
キャストのサイン入りポスターなど豪華プレゼントが当たる、フォロー&RTキャンペーンが開催!
さらに池袋東口店西口店では、タイアップエプロンをはじめ、場面写真・原画パネルの展示をごらんいただけます!
👇詳しくはこちらのツイートから。
https://twitter.com/officialikinari/status/1563076852486352896?s=20&t=myUC8Nu4oK3lbqfVRUk5ZA -
公開記念舞台挨拶開催決定!!2022/08/19
映画「雨を告げる漂流団地」の公開記念舞台挨拶が開催決定!9月16日(金)と9月18日(日)の2日間、全6館の劇場で舞台挨拶を行います。
8月20日(土)12:00よりローチケにてチケット抽選先行受付開始!
ご応募お待ちしております!
<チケット情報>料金:2,100円
プレリク抽選先行期間:8/20 12:00~8/23 23:59
<イベント詳細>
9月16日(金)*2会場実施■会場&舞台挨拶時間
①グランドシネマサンシャイン 池袋 (18:00の回、上映前舞台挨拶)
② ユナイテッド・シネマ豊洲 (18:00の回、上映後舞台挨拶)
■出演者
田村睦心、瀬戸麻沙美、小林由美子、花澤香菜※、石田祐康監督
※花澤香菜はグランドシネマサンシャイン 池袋のみの出演となります。
9月18日(日)*4会場実施■会場&舞台挨拶時間
①イオンシネマみなとみらい (11:00の回、上映前舞台挨拶)
②イオンシネマ新百合ヶ丘 (13:45の回、上映前舞台挨拶)
③ イオンシネマ板橋 (16:50の回、上映前舞台挨拶)
④イオンシネマ越谷レイクタウン (17:25の回、上映後舞台挨拶)
■出演者
田村睦心、瀬戸麻沙美、石田祐康監督
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全国劇場キャラバン開催決定!!2022/08/5
仙台・名古屋・大阪・広島での試写会が開催決定!
8/19~8/21、石田祐康監督が全国の映画館を巡り、舞台挨拶を行います!
詳細は後日発表となります。続報をお楽しみに✨
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スタジオコロリド過去作上映ウィーク開催決定!2022/08/5
『雨を告げる漂流団地』公開に先駆け“スタジオコロリド過去作上映ウィーク”開催決定!
グランドシネマサンシャイン 池袋にて、『ペンギン・ハイウェイ』や『泣きたい私は猫をかぶる』など、スタジオコロリド の過去作品を一挙上映!
この機会をお見逃しなく!
<上映ラインナップ >8/27(土)『ペンギン・ハイウェイ』『泣きたい私は猫をかぶる』
8/28(日)『BURN THE WITCH』『寫眞館/陽なたのアオシグレ』
8/29(月)『泣きたい私は猫をかぶる』
8/30(火)『ペンギン・ハイウェイ』
8/31(水)『泣きたい私は猫をかぶる』
9/1 (木)『ペンギン・ハイウェイ』石田監督による舞台挨拶付き
※各作品1日1回上映を予定
※9/1の上映のみローチケでの予約販売となります
<9/1上映 チケット予約詳細>▼プレリクエスト先行 8/5(金) 20:00~8/11(木) 23:59
▼一般発売 8/22(月) 12:00~8/30(火) 23:59
お申し込み用URL https://l-tike.com/penguin-pr
<8/27(土)~8/31(水)上映の予約詳細>
・シネマサンシャインリワード会員(WEB)鑑賞日3日前 21時~ グランドシネマサンシャイン 池袋公式HP・アプリにて
・一般販売(WEB)鑑賞日の2日前 0時~ グランドシネマサンシャイン 池袋公式HP・アプリにて
・窓口販売鑑賞日2日前劇場オープン時より (残席ある場合のみ)
※グランドシネマサンシャイン 池袋公式HPについてはこちら
https://www.cinemasunshine.co.jp/theater/gdcs/※シネマサンシャインリワードについてはこちら
https://www.cinemasunshine.co.jp/app/
<鑑賞料金>『ペンギン・ハイウェイ』『泣きたい私は猫をかぶる』『BURN THE WITCH』
一般:1,900円/大学生:1,500円/高校生以下:1,000
通常料金 一般:1,900円/大学生:1,500円/高校生以下:1,000円/シニア:1,200円/ハンディキャップ:1,000円
▼料金の詳細はこちら
https://www.cinemasunshine.co.jp/theater/gdcs/admission/
『寫眞館/陽なたのアオシグレ』特別料金1,000円均一(割引不可)
9/1(木)『ペンギン・ハイウェイ』石田祐康監督による舞台挨拶付き2,100円均一(別途手数料あり)
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オリジナルサウンドトラック 発売決定!2022/08/5
映画『雨を告げる漂流団地』オリジナル・サウンドトラックが発売決定!
子どもたちのひと夏の旅を彩る、阿部海太郎さんによる美しい楽曲を詰め込んだサウンドトラックを是非お買い求めください✨
<商品情報>発売日:2022/9/21
価格:¥3,300(¥3,000+税)
ジャンル:アニメ/サウンドトラック
アーティスト:阿部海太郎
タイトル:映画「雨を告げる漂流団地」Original Soundtrack
仕様: Pケース
発売:FUJIPACIFIC MUSIC INC. / FABTONE Inc.
販売:FABTONE Inc.
クレジット:©コロリド・ツインエンジンパートナーズ
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完成披露試写会 開催決定!!2022/07/22
『雨を告げる漂流団地』の完成披露試写会の開催が決定!
抽選で15組30名様を無料ご招待いたします!!
石田祐康監督、主演の田村睦心さん、瀬戸麻沙美さんによるトークパートもございます。
イベント概要をご確認のうえ、下記応募フォームよりご応募ください!!
参加応募フォーム ※応募締切:7月27日23:59https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdOAb2dWa0x-XCdgviLbM4Val1AYyTzoin4Brmw-Qhxi-tBzA/viewform
【イベント概要】開催日:2022年8月5日(金)
時間:開場/16:30 開映/17:00 終了予定/20:00
劇場:グランドシネマサンシャイン池袋
《出演者》 田村睦心、瀬戸麻沙美、石田祐康監督
※開場時間は多少前後する場合がございます。
※舞台挨拶中および本編のご鑑賞の際には、会話や発声はお控えください。声援が起こった際には、ご退場いただいたり、イベントを中止させていただく場合がございます。予めご了承ください。
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第二弾前売り券、本日7/15より販売開始!!2022/07/15
映画『雨を告げる漂流団地』第二弾前売り券の販売がスタートしました。今回は購入者限定特典として、原画ポストカードセットをプレゼント!!
詳細&ご購入については下記販売ページからご確認ください。
※一部劇場&通販にてご購入いただけます。
※ムビチケオンラインには特典は付属しませんのでご注意ください。
ムビチケカード2弾販売ページhttps://www.major-j.com/cinema_information.php?id=M20220715005
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ムビチケオンライン限定キャンペーンのお知らせ2022/07/14
ムビチケオンラインご購入者様限定!!
豪華キャスト7名&石田祐康監督のサインが入った限定特典が抽選で当たるキャンペーンを実施!
ここでしか手に入らない貴重な特典をお見逃しなく👀
詳細はムビチケ公式サイトにて。
ムビチケ公式
『雨を告げる漂流団地』作品ページ
※こちらはムビチケオンラインご購入者様のみご参加いただけます。
ムビチケカードのご購入ではご参加いただけませんのでご注意ください。※ムビチケオンラインをご購入の場合、ムビチケカード第2弾特典である原画ポストカードセットは付属しませんのでご注意ください。
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本予告映像&主題歌「消えてしまいそうです」解禁!!2022/07/14
映画『雨を告げる漂流団地』の本予告映像が解禁されました。
さらに、ずっと真夜中でいいのに。の最新曲となる、主題歌「消えてしまいそうです」も公開!!ノスタルジーで爽やかな挿入歌「夏枯れ」とは一転、ドラマティックな曲調が印象的なまさに「ずとまよ」らしい1曲となっています。
映像・音楽ともに楽しめる素敵な予告を、是非ご覧ください!
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第二弾前売り券 7/15より発売決定!!2022/07/8
映画『雨を告げる漂流団地』第二弾前売り券の発売が決定しました。
今回は購入者限定特典として、原画ポストカードセットをプレゼント!
発売開始まで楽しみにお待ちください!!
※7/15(金)より一部劇場&通販にてご購入いただけます。
※ムビチケオンラインには特典は付属しませんのでご注意ください。
上映劇場一覧https://theater-info.com/s/hyoryu-danchi/
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特報第3弾&追加キャスト発表!!2022/06/3
『雨を告げる漂流団地』の特報第3弾が公開されました。
そして、特報と同時に追加キャストも発表!!航祐の祖父、熊谷安次 役を島田敏さん。夏芽の母、兎内里子 役を水樹奈々さんが担当!!
お二人からのコメントも届いていますので是非ご覧ください。
映画『雨を告げる漂流団地』は2022年9月16日Netflix独占配信&日本全国ロードショー。
公開をお楽しみに!!
*キャストコメント
■熊谷安次: 島田敏台本を頂きリハーサル映像を見た時、まず作画の素晴らしさに圧倒されました。「躍動感」「圧巻のスケール」「緻密さ」「アングル」等々、漂流して行く団地を含め、流されながらの巨大建造物の動きに驚きました。
ストーリーもハラハラドキドキの連続でした。さりげなく流れゆく平穏だけれどかけがえのない日常のシーンになればと航祐の祖父、熊谷安治役を演じさせて戴きました。
コロナ禍で収録は別々になりましたが、どんな素晴らしい作品が出来上がったのか、9月16日を本当に心待ちにしております。沢山の方にご覧いただけたらと願っております!
■兎内里子:水樹奈々夏芽の母、里子を演じさせていただきました!
家族や友達、大切な人にだからこそ、真っ直ぐに想いをぶつけ合う難しさと、素晴らしさを改めて感じる作品です。
漂流団地での冒険を通じて解き放たれる、夏芽達の痛いくらい純粋な想いを存分に味わってください!
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特報第2弾&メインビジュアル&メインキャスト一挙公開!!2022/04/26
『雨を告げる漂流団地』の特報第2弾が解禁されました。
そして、特報映像の解禁とともにメインビジュアル&メインキャストも一挙公開!
今作の主役となる航祐役は田村睦心さん、夏芽役は瀬戸麻沙美さん。W主演で漂流団地での不思議な冒険を通し、成長する幼馴染のふたりを演じます。
さらに航祐たちと共に冒険する5人の子供たちを村瀬歩さん、山下大輝さん、小林由美子さん、水瀬いのりさん、花澤香菜さんが担当。超豪華キャストが集結いたしました!!
映画『雨を告げる漂流団地』は2022年9月16日Netflix独占配信&日本全国ロードショー。公開を楽しみにお待ちください!!
*キャストコメント
■熊谷航祐:田村睦心
みんな誰しもが感じた事があるかもしれない思春期の時の心の揺れや複雑な想いが詰まっています。ごめんって言いたいけれど言えない。大切すぎるから離れたくない。懐かしくもあり、胸がきゅっとなるようなお話でした。
映像もすごくよく動いていて、本当にそこに生きているようでワクワクしました。
航祐くんは素直になれない思春期真っ只中の男の子ですが、リーダーシップも、いざという時の勇気もいっぱいの優しさも持っていて、愛らしくて大好きなキャラクターになりました。
早く皆さんに観ていただきたいです!
■兎内夏芽:瀬戸麻沙美
夏芽役として声の出演をさせていただくことが決まってから、小学生6年生の夏休みってどんなだったかなぁと思い出していました。あの頃は家や学校その近所が自分の世界の全てで、一歩その外に踏み出すと大冒険だったような気がします。
大人になってからは感じにくくなった1日の時間の長さも、夏芽はいま感じているんだろうなと思うと、より慎重に丁寧に夏芽に向き合わないといけないなと思いました。
どこか懐かしい夏の匂いと、夢みたいな不思議な作品の世界に、夏芽を通してどっぷりと浸かって、アフレコに臨みました。皆さんに楽しんでいただけたら幸いです。
■のっぽ:村瀬歩
のっぽという役を演じるにあたり、収録の前に監督と色々お話をさせていただけた事がとてもありがたかったです。監督の頭の中にたしかに居る「のっぽ」を感じることができたので、色々なアプローチを試すことにとても楽しんで挑めました。
役柄的にあまり話すことができないのが残念ですが、そこはお察しください(笑)
あったかくてちょっと切ない、そんな素敵な作品です。公開をお楽しみに!
■橘譲:山下大輝
ガッシリとした譲くんを演じさせて頂きました。
皆が安心できるような優しくて温かい雰囲気の子です。
そして、ここぞという時は誰よりもパワフルで頼りになるかっこいい部分もあります。
老若男女問わず楽しんでいただける作品だと思いますので、沢山の方に観ていただきたいです!
■小祝太志:小林由美子
このお話、めっっちゃくちゃ面白いです!!
一気に引き込まれました!
今回やらせていただいた太志役は漂流する少年少女達の中で一番精神年齢も見た目も幼い少年ですが、彼の持ち前の明るさと無邪気さと私お得意のIQの低さで漂流中はみんなの足を引っ張らないようもがきました(笑)
皆様に是非是非観ていただきたい至極の作品です!!
■羽馬令依菜:水瀬いのり
団地がテーマな本作品。皆さんは団地と聞くと何を思い浮かべますか?
私はお婆ちゃんが団地住まいだったこともありとても懐かしく親しみのある存在として胸に残っています。
たくさん遊びたくさん冒険しました。本作は皆さんの記憶に語りかける様な作品です。
誰の中にもある幼少期の思い出。ぜひアルバムを片手にご覧頂きたいです。
■安藤珠理:花澤香菜
石田監督が手掛ける作品の水の描写が大好きなのですが、今作はそれが盛りだくさんでとても楽しみです!
声を担当した珠理ちゃんは、やわらかい印象の心の優しい女の子です。おてんばな親友の令依菜ちゃんとのコンビが微笑ましくも、展開によってぐっとくるように、令依菜ちゃんへの想いを大切に演じています。
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スタジオコロリド10周年オンライン映画祭開催決定!2022/04/22
■オンライン映画祭を開催します!
『雨を告げる漂流団地』の制作スタジオであるスタジオコロリドが、2022年5月6日(金)、7日(土)に設立10周年を記念したオンライン映画祭を実施することが決定しました!
映画祭では、2018年に公開し第42回日本アカデミー賞 優秀アニメーション作品賞を受賞した長編映画『ペンギン・ハイウェイ』や、2020年にNetflixで配信され世界30ヶ国以上でトップ10(映画)入りした『泣きたい私は猫をかぶる』など、スタジオコロリド制作のアニメ作品7本がYouTubeで期間限定配信されます!
さらに映画祭期間中には、これまでの作品に出演した豪華キャスト陣からのコメントや、監督・スタッフ描き下ろしのスペシャルイラスト等がスタジオコロリド公式Twitterアカウントで公開予定です。
スタジオコロリドの作品を知らない方は気軽に、知っている方はもっと深く楽しめる映画祭。ぜひこの機会にお楽しみください。
◆映画祭特設サイト⇒ https://10th.colorido.co.jp/
◆スタジオコロリド公式Twitter⇒ https://twitter.com/studiocolorido
■配信ラインナップ▼5月6日(金)公開作品
・配信期間:5/6(金)12:00~5/12(木)11:59
『陽なたのアオシグレ』(監督:石田祐康、キャスト:伊波杏樹、早見沙織 ほか)
『寫眞館』(監督:なかむらたかし)
『ブブとブブリーナ』(監督:なかむらたかし、キャスト:林原めぐみ)
・配信期間:5/6(金)20:00~5/7(土)19:59
『ペンギン・ハイウェイ』(監督:石田祐康、キャスト:北香那、蒼井優 ほか)
▼5月7日(土)配信作品
・配信期間:5/7(土)12:00~5/13(金)11:59
『すすめ、カロリーナ。』(監督:マテウシュ・ウルヴァノビチ)
『BURN THE WITCH』※第1話のみ公開(監督:川野達朗、キャスト:田野アサミ、山田唯菜 ほか)
・配信期間:5/7(土)20:00~5/8(日)19:59
『泣きたい私は猫をかぶる』(監督:佐藤順一・柴山智隆、キャスト:志田未来、花江夏樹 ほか)
<配信チャンネル>
ツインエンジン公式YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/c/TWINENGINE
■10周年記念PV公開!さらに、映画祭の情報解禁とあわせて、スタジオコロリド設立10周年を記念した特別PVを公開しました。
日常と非日常のコントラスト、躍動感のある映像演出、愛らしいキャラクターなど、スタジオコロリドらしさがぎゅっと詰まった1本になっています!
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主題歌&挿入歌アーティストが”ずっと真夜中でいいのに。”に決定!挿入歌「夏枯れ」PVも公開!2022/04/16
■主題歌&挿入歌を担当するのは、アニメ作品初のタイアップとなる 「ずっと真夜中でいいのに。」
映画『雨を告げる漂流団地』の主題歌と挿入歌を「ずっと真夜中でいいのに。」が担当することが発表となりました!
「ずっと真夜中でいいのに。」がアニメ作品の楽曲を担当するのは本作が初!
*「ずっと真夜中でいいのに。」ACAね コメント
制作にあたり石田監督から物語としての想い/ヒントをいただき、すぐさまメモやら何やら広げながら取りかかると普段の自分とも繋がりました。季節が暮れるたび枯れるたびに想いを馳せてしまうような作品に浸りながら新たな夏の曲を作らせていただきました。(もともと団地の纏う もの懐かしさや たた住まいがとても好きで監督と盛り上がれて嬉しかった)主題歌と挿入歌として交わることができて感謝です。。
■ずっと真夜中でいいのに。× 映画『雨を告げる漂流団地』挿入歌「夏枯れ」PVが公開!
さらに今回、本作のために書き下ろされた新曲・挿入歌「夏枯れ」のPVが公開となりました!
PVには『雨を告げる漂流団地』の制作過程の映像が使用されており、ノスタルジーを感じさせるような心地よいリズムにのせて、映画公開までの期待がより高まるような仕上がりとなっています。
ぜひご覧ください!
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石田祐康監督ら スタッフコメントが到着!2021/09/25
監督:石田祐康、キャラクターデザイン:永江彰浩、キャラクターデザイン補佐:加藤ふみからコメントが到着!
✼監督:石田祐康 コメント ✼
団地に惹かれました。明快な建物の形。広々とした緑豊かな敷地。この国が焼け野原から立ち上がる象徴としてあった姿と、裏腹に疎まれ壊されてきた生い立ち。それでも、装いを更新し生き続ける姿。それもこの場所を望み、暮らし、憩う、新しい世代のために。
戦後の日本人の原風景となって、今もなお縁の下で人を支えようと頑張る存在。健気だ…。
この映画に登場するある少女は団地をかけがえのない場所と思っています。しかし周りは理解できません。オンボロ団地だのオバケ団地だの言いたい放題です。取り壊しさえ始まってしまいます。少女の思いなど、関係なく。
きっと誰にでもある大切な場所は往々にして他人にとっては他人事。でもだからこそ”自分だけの特別な体験”がそこにあったはず。そういう個人的な体験を他人に伝えるのは難しい事ですが、そこから飛び出てくる熱量を前にすると、せめて自分だけでも信じてやれないものかとなって…。
この映画はそういうことを信じた結果、タイトルにしてしまうほど団地に思いを寄せた作品となりました。こういう類のアニメ映画としては恐らく変わり者です。自分にとっても一つの挑戦となります。分かりやすく学校にするなどの意見もありました。苦しんで、悩んで、それでも信じるままに!逆に皆で一緒になって知恵を絞りつつ!…団地を船出させることになりました。
僕からしたらこんな“ちっぽけな”個人の思いを、多くの方の力を借りて大きく作らせてもらっているんです。その申し訳なさと同時に有り難いことと考え、身が引き締まる思いで取り組んでいます。…巻き込んでしまったからには…良い形にしたい!頑張りたいです。
2022年、この団地が漂流する果てに少年と少女は何を見るのか。ご期待ください。
✼ キャラクターデザイン:永江彰浩 コメント ✼
本作は石田監督の奇想天外なアイデアを基に、夏にぴったりな作品になっております。タイトルにもありますように団地という舞台には特にこだわりを持って設計しておりますので、この建築が持つ表情の魅力を感じていただけたら幸いです。
そして、何よりその場所にまつわるキャラクターたちの思いをストレートに受け取っていただけるよう努めております。ぜひご覧くださいませ。
✼ キャラクターデザイン補佐:加藤ふみ コメント ✼
今までのコロリド作品の良さを引き継ぎつつ、また新しい地平を目指して鋭意制作中です。同じ学校に通いながらも全くバラバラなタイプの子供たちが、漂流生活を通してどんな成長を遂げるのか注目していただきたいです。
今、そしてこれから12歳になる人もそしてかつて12歳だった人にも、あったかもしれない一夏の物語として楽しんでいただければ嬉しいです!
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映画『雨を告げる漂流団地』公開決定!2021/09/25
2018年に初の長編映画『ペンギン・ハイウェイ』で第42回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞、ファンタジア国際映画祭 今敏賞(ベストアニメーション賞)を受賞し、2020年長編映画第2弾『泣きたい私は猫をかぶる』はNetflix にて全世界独占配信され、世界30カ国以上で再生回数の多い映画ランキングTOP10に入るなど、全世界からの賞賛を浴びたアニメーションスタジオ「スタジオコロリド」。
その待望の新作長編アニメーション映画第3弾は、『雨を告げる漂流団地』。
Netflix映画として制作されることが、公式スペシャルイベント「TUDUM: A NETFLIX GLOBAL FAN EVENT」にて堂々の初解禁!2022年Netflixにて全世界独占配信&日本全国ロードショーが決定しました!
✼少年少女の冒険を予期させる躍動感溢れるキービジュアルが公開!
✼スタジオコロリド過去作から待望の新作へとステップアップする特報映像が公開!
大海原を漂流する団地、そこへ迷い込んでしまった航祐たち。団地は、どこへ向かうのか…。
少年少女のひと夏の冒険を描いた長編アニメーション映画『雨を告げる漂流団地』。
公開を楽しみにお待ちください。
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